関東信越国税局長 栗原一福
令和2年の年頭に当たり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
関東信越国税局管内納税貯蓄組合連合会の皆様には、健やかに新年をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
旧年中は税務行政に対しまして、深いご理解と格別のご支援・ご協力を賜り、厚く御礼を申し上げます。
昨年、東日本の広範囲に渡り甚大な被害をもたらした台風第19号など災害の影響により当局管内でも多くの被害が発生しました。被災された方々には心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧を心からお祈り申し上げます。
当局といたしましては、引き続き、被災した方々の復旧・復興に向けたニーズの把握に努め、申告・納付期限の延長、納税の猶予、税額の軽減などの制度周知を行い、各々の納税者の置かれた状況や心情に十分配意して対応してまいりたいと考えております。
さて、税務行政を取り巻く環境は、経済活動のグローバル化やICTの急速な進展に伴い、様々な制度改正が行われるなど、大きく変化しております。こうした状況の下、「納税者の自発的な納税義務の履行を適正かつ円滑に実現する」という国税庁の使命を十分に果たしていくためには、引き続き関東信越国税局管内納税貯蓄組合連合会をはじめとする関係民間団体の皆様のお力添えが必要不可欠であると考えております。
特に、令和元年10月から消費税率の10%への引上げと軽減税率制度が実施されております。この消費税法の改正は、多くの事業者の皆様に影響を及ぼすものであり、事業者の皆様自らが改正内容や消費税の仕組みを十分に理解して適正な申告・納付ができるよう、私どもといたしましては、引き続き、きめ細かな説明会の実施等に一層取り組んでいくこととしておりますので、関東信越国税局管内納税貯蓄組合連合会の皆様におかれましても、引き続き、ご支援・ご協力をお願いします。
なお、全国納税貯蓄組合連合会と国税庁との共催事業である中学生の「税についての作文」事業につきましては、地域社会のリーダーである皆様のご尽力により当局管内63税務署の全ての地域の中学生から、11万編を超える作品の応募があり、各署別の応募編数が全国1位から3位を当局の税務署で占めました。
本事業は、次代を担う中学生に税に対する理解と関心を持っていただく上で、非常に意義深いものであり、全国規模で展開される効果的な租税教育活動として、高い評価を受けております。
また、受賞者の中には「1日税務署長」の委嘱を受け、作文の朗読や広報活動にも積極的に参加していただいている方もおられます。
皆様が着実に育てられたこの歴史と伝統を持った事業の一層の充実が図られるよう、私どもも共に取り組んでまいりたいと考えております。
間もなく令和元年分の確定申告が始まります。
令和元年分の確定申告期は、引き続き、納税者サービスの向上に配意するとともに、ID・パスワード方式やスマホ申告などの自宅等からのe-Taxを推進し、適切な申告相談体制の構築・運営に取り組むこととしております。
特に、スマホ申告につきましては、「スマホ専用画面」の利用対象者が、2か所以上の給与所得や公的年金等の雑所得、全ての所得控除へ対応するなど大幅に拡大され、その利便性が更に向上しましたので、給与、年金所得者を中心に、スマホ申告をご利用いただけるよう、周知と利用勧奨等に積極的に取り組んでおります。
また、台風第19号をはじめとする災害の影響により被害を受けた方々に対しましては、被災者の方々の立場に立って、親切・丁寧な対応に努めることとしております。
関東信越国税局管内納税貯蓄組合連合会の皆様におかれましては、確定申告の円滑な実施に向け、引き続き、局署の取組について、ご支援とご協力をいただきますようお願いいたします。
結びに当たり、新しい年が関東信越国税局管内納税貯蓄組合連合会の皆様にとりまして、幸多き年となりますよう、心から祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。