税について私が思うこと

 私たちは、身の回りのいろいろな場面で税金を支払ったり利用したりしている。

 身近な例といえば、教科書である。毎年当たり前のように先生から配られ、どんな勉強をするのだろうと一冊一冊見ていたが、裏表紙を見ることはなかった。しかし、名前を書き終わった後に何気なく目に留まったのが次の文章だ。

「この教科書は、これからの日本を担う皆さんへの期待をこめ、税金によって無償で支給されています。大切に使いましょう。」

その時は、「そうなんだ。」としか思わなかったが、社会の授業で税金について学習し、税金について考えるようになった。そして、税金のありがたさに気づくことができた。

 私は障害があるので、生活をするのに毎日のようにヘルパーを利用している。身体障害者手帳を持っているので、福祉サービスを利用するのにかかるお金は、国が金額の何割かを負担するシステムになっている。この負担金も、税金でまかなわれている。このほかにも中学生までの医療費負担や公共事業など、税金はいろいろなところで使われていて、沢山の人の助けになっている。

 しかし、教科書を読むと、最近年金保険料を払わない人が増えていることがわかった。そして、保険料の不足分を税金でまかなっているということだ。なぜ、払わないのか。その理由の一つは、少子高齢化が進んで保険料を納める世代が減り、給付を受ける世代が増える中、将来自分が年金を受け取れるかわからないからだそうだ。でも、それは間違っていると思う。なぜなら、それは自分の順番が回ってきただけの話だからだ。いつか自分が年齢を重ねて働けなくなったら、次の世代が自分達の生活を支えてくれる。だから、今は自分の番だと考えたらどうだろうか。将来年金がもらえるかどうか不安になら、政治に関心をもち、今の制度を維持できるような国にしていければいいと思う。教科書に書かれていた「これからの日本を担う」という意味がわかった気がした。

 税金が足りなくなれば、私たちに必要なサービスが受けられない。税金を確保するためには、国民全体の理解と協力は欠かせない。税金を支払う人は、定期的に決められた税金を納めて義務を果たすこと。そして学生である私たちは、税金でまかなわれている学校の水や電気などを大切に使うこと。また、私たち中学生も、買い物のときに消費税を払っていて、立派な納税者だ。こうして国民全員が税金を払い、無駄なく大切に使うことにより、よりよい日本にしていくべきだと思う。