税金は国民の声

 私の家は商店をしています。値札にはそれぞれ「税込」と記され値段が書かれています。

 今年の四月、消費税は三パーセント上がりました。母も三月三十一日の夜は、店の商品全て値段表を作り直し「税込」と書き加え張り替えていました。消費税は今、私が最も身近に感じる税金です。うちの店でもお客様から消費税はもらっていますし、私達がスーパーなどで買い物をする時も、払っています。その上がったばかりの消費税が近いうちに今度は十パーセントになる?ニュースでなんとなく耳に入っていたことでしたが、この作文を書くのに少し税金を調べてみると、どうやら現実のものなのだと実感し、私の家のような商売をしている立場、そして毎日買い物をする消費者の立場としてもこれからどうなっていくのだろうかと少し不安な思いです。

 では、私達がお店で払った消費税、うちの店がお客様から預かった消費税は、このあとどんな形で国に納められるのだろうか?先日母は銀行で消費税を、納税したとその領収書を見せてくれました。税理士の方が計算して出してくれた金額だそうです。お客様が店で買い物をしてくれた時払った消費税を店は納税するのですが、店も問屋から仕入れた際、消費税を問屋に払っています。なので、うちの店は預かった消費税から支払った消費税を差し引きしたものを一年間で、二度に分けて納税するのだそうです。問屋でも、工場でもそれと同じ仕組みで納税していく、これが間接税で、私達が消費税として払ったお金が実際に国に納められるまでには計算と時間がかかっているようです。そして私達の生活は、この税金によって支えられているのです。私達が払い、私達が使うものが税金なのだと改めて感じます。

 今回「税」という言葉を辞書で調べてみたら「ちから・・・民のちからによってうみだされるものの意」ともありました。どんな生活状況にあっても、買い物すれば消費税、お金を稼げば所得税、ここに暮らせば市民税、県民税など、かかってきます。まさに、税金は私達国民の力。そしてその私達の毎日も、この「私達の力」で成り立っているのです。税金ってすごいものです。消費税十パーセントになる生活は確かに不安ですが、だからこそ、私達はもう少しこの税金に、興味を持って生活することが大事だと思います。そして、大切に活かされているか、関心を持って関われる大人になっていきたいとも思います。