僕が、以前税に対して抱いていたのは、「何故支払わなければならないのだろう」「税金なんて、なくてもいいのではないか」などという少し否定的な意見でした。このような考え方には、僕に税の知識があまりなかったことだけでなく、僕の経験も少なからず関係していました。
僕はある時、家の留守番をすることになり、親から弁当代を渡されました。ところが、いざ買おうとしてみるとその金額にたった一円だけ足りなかったのです。その時の僕は「税金がなければな…」と少し八つ当たり気味に思いました。このことを残念に思い、この時から、前述のような意見をもつようになったのです。
しかし、そんな考え方も変わるような機会がありました。少し前に学校であった「租税教室」という集会です。その時に、税務署の方から税に関して色々と教えていただいたのですが、そのお話で様々なことがわかり、わかったことによって僕の税への意識はかなり変わりました。
まず、税の種類を聞きました。購入したものの金額の8%を支払う消費税、給料の額に応じて納める所得税などは知っていましたが、酒税、たばこ税、ゴルフ場利用税など、意外なものもあり、驚きました。
他に、税金がどのようなことに使われているのかも聞きました。税金は、道路を補修したり、ゴミを処理したりする公共事業のために使われていることを知りました。また、僕たちの教育や警察、消防にも使われていることもわかりました。
他にもたくさんのことがわかりましたが、その中で、どうして納税が国民の三大義務になるほど大事なのか、その理由も教えていただけました。それは、税が国を維持し、発展させていくために欠かせないものだからだそうです。確かに、税金の用途は、どれも僕たちの生活になくてはならないものばかりです。さらに、酒税やたばこ税などはそれらの商品の消費者へのちょっとした抑止力にもなっていると思います。
もし税がなかったら、ゴミは回収されず、事件や事故が起こっても警察は動いてくれません。こうして、世の中は不便になっていくでしょう。確かに、税金を納めなければならないのもそれはそれで不便かもしれないけど、やっぱり税がない方が大幅に大変なのではないでしょうか。
そして、僕の税に対する考え方は大きく変わりました。僕たち国民のために使われているのなら、あっても仕方がないと思えるようになりました。
これからは、税は自分たちにも深く関わっていることを忘れないようにして、国民の一人として、税ときっちり向き合っていきたいです。