「託す」という意識を持って

 「子育て支援センター」その場所がなかったら、私はこんなに元気に育っていなかっただろう。母は若くして私を産み、子育ての右も左も分からず、毎日、孤独な子育てをしていた。そんな時、市の取り組みで、子育て支援センターが立ち上がり、母は毎日のようにそこへ通った。ベテランの保育士の先生が、子育てについてたくさんのことを教えてくれ、支えてくれたそうだ。今回、税の作文を書くにあたって、改めて税について調べてみたところ、この子育て支援センターも、税金によって成り立っていることが分かった。

 普段、当たり前のように生活する中で、私たちはどれだけ税金に支えられているのか、理解できているだろうか。学校や公共施設などだけではなく、私たちの身近なところには、税金が使われているものがたくさんある。私たちの生活のすぐそばで、税金は私たちの暮らしを支えてくれているのだ。

 去年の夏、私は、側弯症という病気にかかっていることが分かった。背骨が曲がってしまう病気だ。私の場合、S字型で、上が四十二度、下が四十五度曲がっていた。本当は、今すぐ手術が必要だったが、S字型だったため、手術すらできなかった。だから、進行を抑えるため、コルセットをつけることになった。そのコルセットは十万円もした。しかし、私の住んでいる市では、中学校三年生まで医療費が無償化されている。そのため、負担なくコルセットを作ることができたのだ。また、毎日服用しなければならない薬も貰えている。医療費がかからないことで助かっている人は、私以外にも大勢いるだろう。その一方で、医療費がかからないからといって、必要もないのに病院へ行ったり、必要以上に薬を貰ったりする人もいるそうだ。たとえ「無料」だとしても、そのお金は税金から出されている。だから、決して「タダ」ではないのだ。税金は、本当に必要としている人たちのために使われてほしいと思う。

 「税金」と聞くと、「税金を取られる」「払わなければならない」などと考える人もいるかもしれない。しかし、税金を納めることで、私たち自身の生活や、支援を必要とする人の役に立つのだから、「税金を託す」という考えに変えるべきだと思う。また、国民一人一人が税に関心を持ち、税金の使い道などを知ることが、税に対する意識を変えることにつながるだろう。そして、国民が託した税で、よりよい社会が築き上げられ、国民全員が安心して、より快適に暮らせる国になることを願っている。