私は公立中学に通う普通の女の子。私は今、税金のおかげで、充実した毎日を送っている。こんな私が、だいたい十年くらい先、税金とどう関わっているのか大人目線で考えてみた。
大学を卒業した私は、子どもの頃からの夢を実現し、裁判官になって働いている。
なぜ裁判官かというと、私は今までに社会からたくさんの恩恵を受けてきた。例えば学校教育、医療保険…。なので今度は自分が社会に対して何か恩返しをしたいと考えたのだ。
私は裁判制度というのは、社会保障制度と教育制度と並んで、日本の三大恩恵だと思う。社会保険はもちろん世界トップレベルだし、教育制度も世界に誇るレベルだろう。
だけど裁判制度も負けてはいない。これがあるから、皆、安心して生活できるのだ。日本の国民は誰もが裁判をする権利がある。だから安心して商売ができるし、財産も持てるし、突然わけも分からず逮捕されたらどうしようなんて不安に思わずに暮らせるのだ。
裁判をおこすには印紙で税金を払う。争う内容や金額の大きさで印紙代が決まる。とてもリーズナブルな金額だと思う。
この裁判制度を維持するのに必要なのが税金だ。税金は私たち裁判官をはじめ書記官など、裁判所で働く人達の給与や裁判官を養成するための費用、裁判所の土地・建物にかかる費用など様々なことに使われている。
この裁判制度を誰か個人でやろうと言ったって無理だ。国がやるからこそ信頼感もあり、紛争があっても平和に解決できるのだ。
普段、ほとんどの人は裁判所とは縁のない生活をしている。でも、裁判制度があるからこそ今の安心感のある生活が送れ、それを維持するために、税金が必要なのだと知ってほしい。
ところで私は公のために、社会のために信念をもって働いているが、その対価として給与をもらっている。この給与は税金が財源だ。私はこの給与から所得税や住民税を納め、社会保険料を負担している。そして、お金を使う時には消費税を払っている。
日本全国、たくさんの人が働いて、税金を納めて、そしてお金を使っているのだ。集められた税金は教育や医療、そして裁判制度など国民のために使われ、国民に還元されている。
国民はその恩恵を受け、勉強し、働き、毎日を送っている。
ふと思う。税金ってなんだか体をめぐる血液みたい。社会を体に見立てると、そこを血液のように税金が循環している。
まさに“血税”だ!
だったらどんどん回していこう。血液がめぐることによって体は成長していく。活動できる。生きていける。税金も同じじゃないのかな?