東日本大震災。あれから今年で七年が経とうとしている。私はふと考えた。「被災した人のために何かできているだろうか。」ということだ。震災が起きた後、募金は協力したがその後何もしていない。他の人はどういう風に支援しているのか気になりインターネットで調べてみると、「復興特別税」というのがあることを初めて知った。
復興特別税とは、東日本大震災からの復興に当てる財源の確保を目的としていて、所得税、住民税、法人税の三つの種類がある。なかでも所得税は平成二十五年一月一日から二十五年間に渡って納めなければいけない税金である。
私は今年宮城県へ旅行に行った。その帰りに福島県の浪江町を車で通った。人の気配はなく、日が沈んでいるのに、街灯の明かりと数軒の家の明かりしかなかった。また、放射能の影響で畑で作物は作れないため、畑は荒れ果てていた。私はまだ避難指示が出ていて人が住んではいけない地域があるのは知っていた。また、人が住んで良い地域でも、避難している人がたくさんいることも知っていた。けれど、こんなに荒れ果てている地域を実際に見て驚愕した。私が思っていた以上に復興が進んでいなかったからだ。被災者は七年が経とうとしている今でも不安な生活を送っているのに私自身も含め、忘れかけている人も少なくないと思う。そして、この復興特別税を納める二十五年間というのは、被災者が普通の生活を送れるようになるまでの期間だと思った。
この税金を納めることは、東北が復興するのに他県の人たちができる一番簡単なお手伝いだと思う。
今回私は、「復興特別税」というのを初めて知った。私たち中学生は消費税などの身近な税は知っていても、このような税について知らないことが多くあると思う。だから、「まだ中学生だから」とか思わずに、税の意味について正しい知識を持つべきだと思う。私たち一人一人がしっかりと学ぶことによって、私たちが大人になるころに、みんながしっかりと税を納め、明るく楽しい未来が築けるのではないだろうか。
この復興特別税を調べて、学んだことをきっかけにして、東日本大震災による被害の復興のことを胸に留め、税についての関心を深めながら、よりよい未来を作るために、私自身も一歩ずつ前進していきたい。