今年の夏休み、祖母の家へ行った。祖母が自家用車を手放したので「不便じゃない?」と聞いたところ「全然不便じゃないよ。バスが無料で乗れるから。」という返事だった。私は疑問に思い、どうして無料なのかを聞いてみた。すると「75歳以上の高齢者は無料なんだよ。」と教えてくれた。祖母の住む地域は障害を持った方、75歳以上の高齢者は無料だった。私は自分の住んでいる地域はどうだろうと思い調べてみた。すると今年の9月から65歳以上の高齢者を対象にバス運賃を半額にする「シニア半わり」というのを始めるそうだ。このような制度は税金からまかなわれていると知った。そして私は税金は、人々の暮らしを救ってくれるもの、豊かにしてくれるものだと気づいた。外へ出ると視覚障害者のための点字ブロック、横断歩道の歩行者用の信号で音が鳴るようなものもある。これらは誰でも安全に道を通れるためにつくられた。
介護業界では車椅子や特殊寝台などの介護用品や器具の購入、施設のバリアフリー化などがある。介護保険も3割負担や1割負担として残りの7割や9割を支払うのは税金からだと知った。この税金が無ければ、介護サービスをなかなか利用することはできない。四年前に亡くなった祖父は30年間という長い間人工透析をしていた。税金によって負担してくれた部分もあったと祖母が言っていた。私は税金のおかげで救われた人も沢山いるのではないかと感じた。
高齢化が進む世の中だが、私達も税金が欠かせない。税金がなかったらこの世の中はどうなるのだろう。例えば、すぐにかけつけてくれる救急車、パトカーなどは税金がなかったら有料になるだろう。もしかしたら、かけつけてくれた救急隊員から「1回のご利用につき○円かかります。先にお支払いをお願いします。」と言われたら困ってしまう。他にも病院で支払う治療費も今より高くなるし、交番に道を聞く場面でも有料になってしまう。このような世の中を想像できるだろうか。
高齢化となる社会で、これから税金の大切さを感じる場面が増えていくと思う。税金を使うことは人々が楽にさまざまなものが利用できるという点から、税金は必要不可欠だと感じた。税金というのは見えない所で、使われているが私は、身近なものだと感じるようになった。これから何年か後には、税を納める機会が増えていく。だが今私達、そして私達の下の世代にも出来る事は物の扱い方、公共の場でのマナーに関わってくるのではないかと思う。税金によってつくられたものは大切にしなければならない。直接「お金」というのは関わらないけど、このような事は誰にでも出来ると思う。将来のため、世の中のためなどさまざまな場面に関わる税というのは素晴らしいと感じた。