税でエールを

 2011年の東日本大震災により東北三県を中心とした太平洋側の地域では、多大な被害を受けた。地震によるゆれや津波、福島県での原子力発電所の事故によって多くの人や物が失われ、多くの人々が避難を強いられた。

 私の母方の身内のほとんどは福島県に住んでいる。母の実家は南相馬市にあり、そこには祖父母と伯父が住んでいる。幸い、私の身内は全員無事で、母の実家は海岸から六キロメートルほど離れていたので津波の被害はまぬがれた。しかし、祖父母と伯父が経営する貴金属店の被害はすさまじかったと聞いている。

 今年の夏、お盆の時期に合わせて、母の実家に帰省した。祖父母について行って町を回っていると、復興公営住宅というものを見た。マンションのような造りで、敷地内には、子供が遊ぶような遊具のある公園があった。祖母の話によると、津波で流されてしまった所には家を建てることができないということで、震災後、狭い仮設住宅に約五年住んでようやく、税金で建てられた復興公営住宅に住めることになったそうだ。抽選で当たらなければ入ることができなかったそうだが、こうした復興公営住宅を建てることで元の暮らしを取り戻せてきた人が増えたと知った。税金によって母の地元が元気を取り戻してきているのだと実感した。

 また、復興公営住宅の他にも、新しく学校の校舎が建てられたり、道路が整備されたり、震災当時の津波をくい止めることができるようなより頑丈な堤防が築かれたりと、税金が今後の暮らしのために有効に使われていると聞いた。

 しかし私は、あらゆるところで税金によって生活が充実してきていると知って少しドキッとした。なぜなら、未成年である私たちが税を納める機会である「消費税」に良いイメージを持っていなかったからだ。「消費税」のおかげで物価が高くなるのに、今後十パーセントに引き上げることになっているので私の中で印象は悪かった。しかし、今回の母の実家への帰省の際に、税金でつくられた数々の施設や建造物をこの目で直接見たことで、税金が、経済的な面での支援が必要な地域の助けになっていると実感した。なので、「消費税」は暮らしをより良くするための方法の一つであり、それがとても重要である、そして、未成年である私たちが社会貢献できるチャンスであると思っている。

 税金の使い道が自分の生活に直接関わることでなくても、日本のどこかで人々の暮らしの役に立っている。それが今は、熊本県であってほしいと思う。東北のように、熊本の被災地に一日も早く元の生活が、元気が戻るように有効に税金を使ってほしい。そして私は熊本へ税でエールをおくりたい。