税金という助け合い

 私は、中学校の部活でバレー部に所属しています。私のポジションはセッターで、オーバーをよく使います。二年生になって三年生の同じセッターのポジションをやっていた先輩が引退して、チームではセッターは私一人だけになってしまいました。前までは二人で交代して上げていたスパイク練習も一人でトスを上げなくてはならず、練習がいっぱいできる喜びと反面とても大変でした。

 そんなとき、練習中にトスを上げていると、一回一回上げるたびに指が割れるような痛みがして見てみると、指の皮膚がトマトにひびが入ったように割れて血が出ていました。バレーをする上ではよくあることなので、その日はがまんして次の日の練習から指にテーピングをまいてやりました。けれどそれが逆効果で練習を終わってテーピングをはずしてみると皮膚がやわらかくなって皮がむけさらにほかの指にも水ぶくれができてしまい、その後、私はパスをするだけでも指が痛くなるぐらい悪化してしまいました。

 そこで、私はお母さんと一緒に皮膚科に行くことにしました。私は、指を保護する指サックとぬりぐすりをもらってきました。会計では、六百円を払いました。その帰りにお母さんが、

「六百円で病院にかかれるのは助かるね。

と、言っていました。私はそのことの意味があまりよくわからず、

「何で六百円なの。」

と、聞いてみました。するとお母さんが、

「通常、国の健康保険は三割負担だけど、常陸太田市は高校生まで六百円で病院にかかれるんだよ。」

と、言っていました。その話を聞いた私は、常陸太田市にとても助けられているなと思いました。

 その後もよく調べてみると、常陸太田市には、医療福祉支給制度(マル福)という制度があり、茨城県の制度では中学三年生までの所、常陸太田市では高校生まで制度を受けられることがわかりました。ほかにもこの制度では、妊産婦も同じように六百円で病院にかかることができます。私は、その医療福祉支給制度(マル福)が常陸太田市民の税金によってまかなわれていることを知り、市民の方々に感謝しなければならないと思いました。それと同時に私がいつも買い物などで払っているお金の一部が常陸太田市や全国の方々の助けになっていると思うととてもうれしくなりました。

 この出来事から私は、税金とは、納税という形の一人ひとりの思いやりと助け合う気持ちがつまったものだと思いました。そして、誰もが病院に気がねなくかかれるしくみを作っていることもわかりました。今では、買い物に行ってお金を払う時、この消費税も何かの役に立つんだと思うとうれしいです。