「あれ、思ったよりも高いな。」
いつもとおりあるスーパーで買い物をしていたときのこと。税抜き価格の定価を見てだいたいの値段を想像していたが、何かいつもよりも高い。財布を開けたとき去年の出来事を思い出した。「そうだ、去年消費税が八パーセントに引き上げられたんだった。」消費税が三パーセント上がっただけでも生活に大きな影響が出る。そのため、世の中には税金に対するいろいろな意見が出ている。例えば、
「五パーセントのままの方が良かった。」
「税金なんてなかったらいいのに。」
など、あまり良くないイメージの言葉が多い。僕も、自分のお金が消費税の分へってしまったため、正直消費税なんてなかったらいいのにと思ったときもあった。でも本当に税金は要らないものなのだろうか。まだあまり、僕は税金のしくみを良く分かっていなかったため、税金の使われ方について調べてみた。
すると、僕たちの通っている学校や、遊び場になっている公園、沢山の本がある図書館、毎日使う道路などみんなが使う公共施設を作るには、税金が使われていることが分かった。また、他にも水道、警察や消防の活動、病院代、ゴミの収集など、僕たちの暮らしを支え、豊かにするものにも税金が使われていることが分かった。普段なにげなく利用している施設も実は税金でまかなわれていた、というものが多かった。
もしも税金がなかったらいったい僕たちの生活はどうなるのだろうか。警察は有料化し、火災が起きたとき消防に火を消してもらうのにもお金がかかり、急病人がいても救急車が来ない、公園も管理する人がいなくなり修理や整備もできなくなる。それに、中学生一人あたりに使われている税金を調べてみると約九十五万円(平成十八年度・大阪府内)だということが分かった。税金がなければ、これも支払わなくてはならなくなってしまう。税金がなくなれば、今まで支え合ってきたものが全て個人個人が負担することになってしまうのだ。こうして改めて税金について調べ、考えてみると、税金の身近さやありがたさを感じることができた。
このように税金には生活する全てが支え合い、暮らしていくために使われているのだ。今僕たちの通っている学校もこれまでに納められた税金によって成り立っている。つまり、今納めている税金は今を生きる人だけでなくこれから生まれ、生きていく人、未来の社会のためにもなるのだ。今まで当たり前だと思っていた生活が税金があるかないかによってがらりと変わってしまう。そんなもう当たり前になっている便利な生活をつくってくれているのが税金なんだと改めて思った。
自分の払った税金が知らない人を助け、自分もいつの間にか助けられている。この支え合いが税金の役割なのだと思う。もうそこには税の嫌いな自分はいなかった。